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「これからの日本は……」
昨年の夏、お泊り保育で奈良県山奥にある廃校を利用した宿泊施設に行ってきました。
父兄が約20名、保育園児が15名ほど、その他にも学童が4名参加しておりました。学童というのは、共働きの親を持つ小学生で、保育園が夕方まで預かってくれるのです。
小学校4年生の男の子が一人、小学校2年生の女の子が三人おりました。
その中にフランス人を父に持つ兄妹がおりました。
兄の方は、将来はキアヌリーブスもかくやというほどの男前でした。ほかの小学校2年生の女の子二人は彼に"ほの字"らしく、がきんちょのくせに色目を使っておりました。
当日のイベントは川遊びに肝試し、バーベキューにキャンプファイア。楽しく遊んだ後、夜9時には就寝となりました。
教室を宿泊室に改造してあり、そこに布団を並べて雑魚寝しました。
学童4人は私の近くで固まって寝ておりました(どうも私を気に入ったらしく、やたら話し掛けてくるのですが、小学生と侮るなかれ。適当に相手をしていると、揚げ足を取られて詰問されることしばしばという状態でした)。
ほぼ、みんなが寝静まった頃。キアヌリーブスと2年生のジャパニーズガールがぼそぼそと会話を始めました。
以下のとおり
(ジャパニーズガール、以下「あき」)「ねぇ、ジャン。キスさせて」
(キアヌリーブス、以下「ジャン」)「なんで?」
あ き「したいからやん。さして」
ジャン「いやや。キスするには僕はまだ幼いねん。年頃になったらええけど」
あ き「年頃っていつ?」
ジャン「13歳」
あ き「なにそれ。奥手すぎひん。私この前、かずやとキスしたで」
ジャン「なんや。それやったらまたかずやとキスしたらええやん」
あ き「あかんねん。いろんな人とキスせな」
ジャン「なんで?」
あ き「今度だいちとキスすんねん。練習しとかな」
ジャン「・・・・・・」
あ き「今からキスするで。ちゃんとお返ししてや」
ジャン「お返しって?」
あ き「そんなこと私に言わすの!?」
わたし(お返しってなに? なになに??)
この前、聞きに行った桂都丸氏の『番町皿屋敷』より怖いお話でした。その後、会話は延々と続いておりました。『拒否するジャンに迫るあき』といったところでしょうか。しばいたろかとも思ったのですが、現代っ子の間では当たり前の感覚なんだろうかとも思い、やめました。
私も疲れていたためか、その後ぐっすり……。
松嶋菜々子と竹内結子がダブルで出演する夢を、たっぷりと堪能しました。
朝、目が覚めると。もう一人のジャパニーズガールが、ジャンとあきの前で仁王立ちになり、「昨日の夜、二人で廊下に出て何やってたん!」と詰問しておりました。ほっぺをぷっと膨らまし、腕を組み凄む姿は、いっぱしの女性でした。
あぁ、ジャンは誘惑に負けたんだと思いました。
溜息がでました。
私は「旧人類」です。間違いなくね。
≪遺失者 風呂場にて≫
み○ちゃんが風呂から上がってきました。
何かしきりに考え事をしています。
考え事をしながら、寝巻きを着て、そして歯を磨いています。
歯を磨きながら突然、「そうや、そうしよ!」と叫びました。
仕事のことで、天命が下りたようです。
「うんうん」と一人うなずく○ーちゃんに私は聞きました。
「謙太朗は?」
み○ちゃんは、どたどたと風呂場に走っていきました。
一緒に風呂場に駆けつけると、洗面器を抱え、頭に泡をつけた謙太朗が、み○ちゃんを見上げ、眉をしかめて聞きました。
「なんで? なんでママお風呂あがったん?」
忘れたそうで。
風呂場に。
謙太朗を。
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